ブログ
昔の話
昨日は注文住宅について書きましたが、注文住宅で昔のことを思い出しました。
以前、建築会社に勤めていて建築の請負を担当していたことがあります。
その時のお客様で、少し困ったことがありました。
お客様の諸事情と時間的な問題のため、
他の業者では対応しきれないこともあり、こちらに白羽の矢がたったのだと思いますが、
プラン作成からご契約までかなり短い期間で行ったことがあります。
そのため、プランについては打ち合わせの時間や検討する時間も少なく、
正直、詳細な打ち合わせのもと、ご契約という状況ではなかったと思います。
ただし、こちらのスタンスとしては軽微な変更については、
柔軟に対応できましたので、大枠さえ決まっていれば特段問題はありませんでした。
ところが、契約も終わり、その後、何度かの打ち合わせを行い、
最終確認という段階になって、プランへのご意向を大幅に変更したいというお話が出てきました。
その計画は、当初とは全く違う計画となりますので、
ご契約内容とも違ってくるため、仕切り直しとなりました。
新たな計画に基づいて再度のご提案とさせていただきましたが、
金額面でお客様のご希望に添えることはできず、結果、解約となったことがございます。
お客様としては、諸事情も時間的な問題もこちらが対応したことで解消できましたので、
むしろ少し余裕が出来たのだと思います。
こちらとしては、残念な結果となり、苦い思い出となりましたが、
お客様の事情を考えると、やっぱり、何かに追われている状況では、
全体像が見えているつもりでも、目前の問題をクリアすることに注力してしまい、
その先のことについては見えてなかったのだと思います。
その後もその方とお話しする機会があり、無事に建築できたと聞きました。
参考までにと、計画と費用について聞いてみたところ、
計画については、こちらがご提案したものを最終調整したような内容で、
費用については気持ちだけではクリアできないほどの差がありました。
会社ごとに建築費が違いますから、そういうこともあると思います。
でも、その後にお客様からご連絡をいただけたことや、
計画はこちらのプランとほぼ同じ内容で建築されたことを考えると、
試合には負けたけど勝負には勝ったのかなと思えました。
人生をかけて買う「家」ですから、その方は最善を尽くされたのだと思います。
注文住宅
土地から家を建築する場合、どこの建築会社を選ぶのかが迷うところだと思います。
住宅展示場に足を運んで、不動産屋に紹介されてと選択の幅は広がりますし、
大手のハウスメーカーなのか地元の工務店なのか、どこを選ぶにしても一長一短です。
でもその前に、希望の土地が見つかるのか見つからないのか、これが重要です。
建物は、極端な話、外観デザイン、内装、設備などお金さえ掛ければいかようにでもなります。
ですが、土地については、その広さや環境、陽当たりなど、お金ではどうにもならないものです。
建物について言えば、間取りの設計にあたっては、隣地の状況や土地の向き、
道路の関係などに配慮し、さらにお客様の要望を組み込んでいくことがベストです。
つまり、やっぱり土地なのだと思います。
家というのは土地と建物があってのことなので、どちらかだけというわけにはいきませんし、
考え方はひとそれぞれですので、何が「正解」かはお客様しだいですが、
「正解」の要素となるのは、完成した「家」はもちろんですが、実際の生活だと思います。
建物ばかりに気を取られて、土地に関わるところで
妥協が多くなり過ぎることのないようにしていただたいと思います。
クーリングオフ
クーリングオフ制度はご存だと思いますが、不動産取引においても、
この制度が利用できることはご存じでしょうか。
クーリングオフの目的は、冷静な判断をできない場所で、
契約や申し込みを行ってしまったお客様を保護するための制度で、
簡単言えば、申し込みや契約をキャンセルすることです。
通常では、買主の十分な検討のうえ購入の意思を伝えるものですから、
クーリングオフを前提として、話を進めていくことはないと思いますが、
もし、想像していなかった事情が発生したり、結果、検討不十分であったりと、
やむを得ない時のため知っておくとよいと思います。
なお、クーリングオフは、必ず書面で行わなければならないとされています。
そして、クーリングオフができる期間は、宅建業者から書面で告げられた日から起算して、
8日間とされています。(他にも要件有ります。)
なお、売主が宅建業者でない場合は、この制度は利用できませんので。
地震保険
一昔前は地震保険には入らなかった方が多いイメージですが、
最近はほとんどの方が加入されているそうです。
この地震保険ですが、案外知られていないことがあります。
地震保険は単独では契約できなく、火災保険に附帯して加入する保険です。
保険金額は、火災保険の30%~50%相当額の範囲が目安となり、
建物については5000万円、家財については1000万円を限度としています。
保険の支払いは、その損壊状況によって違ってきます。
5%、30%、60%、100%と4区分となっており、
支払いとなる定義には、主要構造部分の損害額、浸水や焼失、
流失による損害額の程度が決められています。
地震保険に入っていれば、地震による被害の全部を面倒見てくれるというわけでもないですが、
地震が原因で火災となった場合も火災保険では補償されません。
地震による火災は地震保険です。入っておいた方が良い理由がある気がします。
地震保険入ってますか。
火災保険の保険期間中であれば、中途附帯も出来ますのでご検討ください。
相続時や贈与時の賃貸物件の評価
一般的な言い方になりますが、相続時や贈与時の賃貸物件の評価は、
更地のままの評価(自用地としての評価)より低くなります。
つまり、相続税や贈与税の評価額が下がりますので税対策として有効と言われています。
ただし、あくまで税金対策ですから、存命の間は、まず建築に費用が掛かりますし、
建物のメンテナス、管理費など長期的に費用がかかって来るものもありますので計画的に行う必要があります。
とはいえ、実際の相続時には、借入金の控除や特例等の適用が有りますし、
存命の間は賃貸収入となりますから順調な収支であれば、よっぽどのことでもなければ、
有効な手段であると思います。
広い土地をお持ちでしたら、その一部を利用してということも出来ますので、
ご検討されてみてはいかがでしょうか。