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2021-07-12 11:00:00

相続未登記

本来相続が発生した際には、相続に関する登記が行われますが、
古い慣習や何かしらの事情により、そのまま利用されてきた不動産は登記されていない場合があります。
そういった不動産が改めて発生した相続により、相続登記や売却を行おうした際に、
相続人を遡って手続きをしなければならず、場合によっては、多くの時間も費用も要する事態となります。

 

例えば、昔ながらの慣習で「長男が家を引き継ぐ」というケースの場合、
本来の相続人は長男だけではないかもしれませんが、暗黙の了解かそういうものだという認識のもと、
特に問題なく、形式上、相続が完了しているかもしれません。

こういったケースでは、長男が家を引き継いだ時点で相続登記を行っていれば問題ありませんが、
もし相続が未登記の場合で、この長男が亡くなった場合、この長男の相続の時までは少なくとも遡り、
当時の相続人から承諾を得る必要が出てくる場合があります。

 

当時の相続人が今も存命であれば話は早いかもしれませんが、
そうでない場合は、さらに手続きの幅が広がることもあります。

そうならないためにも、特に古くから所有している不動産や引き継いだ不動産については、
早い段階で状況を確認しておくことが望ましいと思います。

 

ひとまず、法務局に行き、全部事項証明書(登記簿謄本)を取ってみましょう。
所有者が自分になっていれば、先々での大きなトラブルには発展しないと思います。